プロジェクト 21軒目となる「ワリン寺子屋」(2023年2月開所)を州北部に建設、完成しました。
▲民家の軒先を借りて識字クラスを実施(2クラス・50人が学んだ)
▲制服、学用品のほか通学用の中古自転車を提供
▲月2回の給食 ごはん+具だくさんのスープ1品
対 象:寺子屋卒業生or中学校中途退学者
期 間:1~3年間
内 容:制服・学用品などの支援、補習の実施、中学校校長との連携による面談などのサポート(適宜)
《課題》
■中学校就学率 58.16% (2020全国平均/UIS)
■政府目標「2030年までに義務教育(9年間)の完全普及達成」とのギャップ
■科目数が倍増、高度化。
■生徒の家庭での役割の増大。
対 象:3-5歳
時間帯:朝7-9時
期 間:8カ月間
内 容:遊びを通してマナーや衛生、文字や数字を覚える
→ 保護者へ小学校入学のサポート
《背景》
■カンボジア農村部には、幼稚園がほとんどない。
■幼い子どもを預ける場所がないため、親たちは田畑へ連れていく。
■子どもたちは徐々に労働力になり、小学校に入学しそびれるケースも。
▲幼稚園クラス・小学校クラスのこどもたちのために図書を追加購入
▲各寺子屋は、地域住民の中から選挙で選ばれた 「運営委員」がボランティアで運営にあたる。
▲お金を貸す仕組み
▲寺子屋運営委員会を中心に資金を管理
▲家庭で米が不足する時期に貸し付けを行う
プロジェクト 20 軒目となる「トラム・ササー寺子屋」が完成しました。
世界遺産アンコール遺跡群のあるシェムリアップ市街地から北西に車で約2時間のところにある、スレイスナム郡トラム・ササー コミューンに、新しい寺子屋が建設されました。
▼ノン・ブッタ所長から寺子屋運営。委員長へ図書の贈呈
▼図書の整理がされるとすぐ、近所の子どもたちが集まって本を読み始めた
▼寺子屋の正面玄関入り口脇に設置しました。
2022年4月8日(金)、シェムリアップ州内の行政や教育関係者を招き、開所式を行いました。カンボジアの1年で最も暑い4月の日差しの中、感染対策をしながらの式典でしたが、地元住民およそ 400 人が集まる盛大なものになりました。
▼僧侶によるお祈りから式典開始
▼シェムリアップ州副知事など来賓からのあいさつ
▼子どもから高齢者まで、地域の多くの人びとが集まった
▼これから寺子屋で学ぶ子どもたちに自転車・通学バッグ・制服・文房具を贈呈
▼テープカット
▼札幌ユネスコ協会の寄付で井戸(左)と浄水設備(右)を設置し、深刻な水不足解消への貢献も期待される
・5人兄弟姉妹がいます。ポル・ポト時代に父を亡くしました。
・現在39歳。
・シエムリアップ州プラサト・バコン群ロリュオス・コミューン コックスロック村に住んでいます。
・20歳、19歳、14歳の3人の子どもがいます。
・夫はバイクタクシー運転手の仕事と、米と野菜の栽培をしています。
・学ぶことは好きです。しかし、教育を受ける機会に恵まれず、1990年に小学校を中退しました。
識字クラス(2007年) 識字クラス(2008年)
寺子屋の「コミュニティ図書館」担当になりました。 読み書きができるようになったので、研修を受けて、利用者・貸出記録を付ける仕事を任されました。
読み書きができるようになり、貯蓄や農業の知識を得られる研修に出ることができました。
様ざまなNGOが行う「自助グループ」「コミュニティ市場」「農業」の各プログラムのファシリテーターに選ばれ、村の皆の指導をしています。
幼稚園クラスの教員に選ばれました。
それまで担当していた図書館活動は、幼稚園クラスと共通点が多かったためです。
村ではリーダー的な役割を任され、「自助グループ」「農業プログラム」ではマスタートレーナーとして活動しています。2016年からRACHAというNGOのワークショップで、他の村にも派遣されています。
村の皆や家族から敬意を持って接してくれるようになりました。
倉木麻衣お姉さんへ
私の名前はロイ・サランです。トレイニョル寺子屋復学支援クラスの2年生です。お元気ですか?私と私のクラスメートはみんな元気です。お姉さんがいなくてさみしいです。私たちの教育へのご支援ありがとうございます。寺子屋に通える生活はとても楽しいです。私はたくさん友達ができて、先生の授業だけでなく友だちと過ごす時間を楽しんでいます。寺子屋にいる時間が私にとって最高の時です。
それからお姉さんには、私はもうすぐクラスを卒業するということをお知らせしたいです。今は、修了テストに合格できるように勉強を頑張っています。そして、中学校で勉強を続けて、夢をかなえたいです。お姉さんからの親切と、このチャンスをもらったことはずっと忘れません。
最後に、いつかまたお姉さんに会う機会があるよう願っています。体に気を付けてください。お姉さんの健康と、美と、人生の成功を祈っています。大好きです!
サランより
倉木麻衣お姉さんへ
僕の名前はサー・コムサです。トレイニョル寺子屋の復学支援クラス2年生でクラスの代表をしています。お元気ですか?クラスのみんなは元気です。僕たちがまた学校に通えるように、この寺子屋の復学支援クラスをサポートしてくださってありがとうございます。
僕はこのクラスが大好きです。一番好きなことは、クラスの友達と遊ぶことです。休み時間はいつも、みんなと一緒に寺子屋の前で遊びます。時々図書館で本を読むこともあります。寺子屋には友達や先生など、僕を気にかけてくれる人がたくさんいます。
最後に、お姉さんはカンボジアにはいませんが、お姉さんの親切な心は僕たちの心の中にあります。お姉さんのおかげで僕たちは再び勉強する機会に恵まれたので、がっかりさせません。いつかお姉さんに会うことを願っています。お姉さんの健康と素晴らしい人生を祈っています。僕たちはお姉さんが大好きです!
コムサより
倉木麻衣お姉さんへ
私は、トレイニョル寺子屋復学支援クラス2年生のディ・サリンです。お元気ですか?私たちは元気です。また勉強ができる機会を得られて、とても興奮しました。お姉さんの親切な心に感謝しています。
寺子屋では、たくさんの良い友達と、良い先生に恵まれています。先生は私たちをやさしく教えてくれます。私は友達と遊んでいるととても幸せで、悲しい事や不安を忘れられます。私と私の友達は、一緒に図書館に行くのが好きです。挿絵や写真が載った物語やノンフィクションを読むのが好きです。
最後に、私はお姉さんの親切を忘れたことはなく、いつも思い出しています。私たちをドロップアウトから救ってくれたからです。私たちはお姉さんに会ってお礼が言いたいです。身体に気を付けてください!
お姉さんの美と健康と成功を祈っています。私たちはお姉さんが大好きです。
サリンより
「国際識字デー」に合わせてカンボジアから寺子屋教員のスグォン・ソパルさん、カンボジア事務所教育担当のクラン・バンタイさんが来日され、お礼とご挨拶にと来社されました。
トレイニョル寺子屋の活動、子供達からのメッセージ、ソパルさん自身の寺子屋での学習体験についてそれぞれご報告いただきましたので、皆さんぜひご覧ください!
(右)カンボジア事務所教育担当:クラン・バンタイさん
(中)カンボジア寺子屋幼稚園教諭:スグォン・ソパルさん
3-5歳の子どもたちが参加しています。学ぶ喜びを知り、クラスに通うことを好きになっています。
2年間で小学校のカリキュラムを学ぶクラスです。
昨年始まり、子どもたちは2年目に入っています。
復学支援クラスの生徒たちに、月に2回の給食を提供し、成長を支え健康を守るプログラムです。
15歳以上の読み書きのできない人を対象に、現在2クラス開催しています。
図書館では、主に子どもたちが読書や折り紙を楽しんでいます。
寺子屋から小口融資をして、村人が新しい仕事を始め、現金収入を得られるよう支えています。
2021年に卒業する復学支援クラスの子どもたちに、公教育の中学校への「進学支援プログラム」を始めました。
現地では、医療体制が潤沢でないこと、東南アジア全体での変異株の流行を受けて、強い措置を取っています。濃厚接触者の隔離や人の集まる人数制限など、さまざまな行動制限の影響で経済活動も縮小せざるを得ず、多くの家庭が苦境にあります。
このような時だからこそ、柔軟に人々の学びと生活を支える寺子屋のような場所が必要との思いで、現状を踏まえながら、できる限りの支援を続けています。
現在は、寺子屋出身の子どもたちの中学校進学をサポートする「進学支援プログラム」と、小学校を中途退学した子どもたちのための「復学支援クラス」が実施できています。
その他、識字クラス、幼稚園クラス、職業訓練は、状況の改善を待って再開予定です。
テレビやオンラインによる遠隔授業を受けられない中学生たちは、週に1回程度通学し、紙で宿題の提出と受け取りをしています。
トレイニョル寺子屋も、感染予防に取り組みながら識字クラスなどの準備をしています。
<運営委員ミーティング@トレイニョル>
マスク着用・距離を取って着席。
<復学支援クラス>
コロナ禍の授業の様子。